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  • 2023.12.31 Sunday
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note に書き始めました

note に書き始めました。

 

note.com/hsysblog


Freenote Cloth : Riders Jacket Waxed Canvas Tobacco Southwest

freenote_riders_tobacco_front freenote_riders_tobacco_back

 

続いて紹介するのは Freenote Cloth のジャケット『Riders Jacket Waxed Canvas Tobacco Southwest』。

 

コレは以前に欲しいと言っていたものなのですが、size S が売れ残ってしまったようで前シーズンの在庫セール品となり、元々 $400 のものが $250 の値が付けられていました。さらに私は Freenote Cloth での購入が2回目なので「2回目の購入は 20% Off」のクーポンコード(1回目の購入の時にメール発行あり)を適用し、$200 で購入!! (ただし、関税を含む送料 $35 が別途発生)

 

Freenote Cloth は、2013年 US カリフォルニア州南部のオレンジ郡にある San Juan Capistrano という街で Matt と Andrew の Brodrick 兄弟によって創設されたファクトリー・ブランド。説明文によれば、縫製/リベット/テキスタイルなど最高の素材と最上級のクラフトマンシップに基づき、オーセンティックなアメリカン・カルチャーや時代を超えたスタイル、そして個人的な経験から得たインスピレーションによって制作されている、とのこと。もちろん皆大好き made in USA。

(この手のブランド・プロファイルは Heddels が詳しい。Introducing Freenote Cloth , Freenote Cloth – One Year Later)

 

この Riders Jacket の素材はコットン100%、10oz の Martexin waxed canvas。今まであまり気にしていなかっんだけど、たまに見かけるこの "Martexin wax" なるものを調べてみると、1930年よりワックスド・コットンを作っている Fairfield Textile 社のファブリックらしい(Webページを見ると 14.7oz や 18oz などのスーパー・ヘヴィー・オンス生地もあるね)。

Heddels の過去記事を検索してみると、少なくとも2015年にはこの Riders Jacket はリリースされていて、彼らの定番モデルとして位置付けられ継続的にアップデートされていると思われる(少なくとも内側のライニングは毎シーズン変わっている)。

 

この Riders Jacket 以外にもレザーの Flight Jacket、内ボア貼り 20oz の Riders Jacket (ZIPフロント)、11oz コーデュロイの Classic Trucker Jacket などなど素敵なアウターがテンコ盛りだし、「Wovens」と表記されたシャツもどれもが素晴らしい!!  お金がいくらあっても足りない。。。

 

で、何と言っても素敵なのが彼らの instagram の写真。以下に紹介。

 

どーです、このワックスド・キャンバス・ジャケット。カッコ良すぎやしませんかね!?

レザーでもないしもちろんナイロンでもない。コットンなんだけどワックスを染み込ませることで得られるタフネスと独特のエイジング、漢のロマンですな。

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もう少しクローズアップしたもの。ワックスド・キャンバスの質感伝わりますでしょうか? 

ほんのりヌメッとした、しなやかさと耐久性を兼ね備えた感触が堪らない(はず)。
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でもって超絶カッコイイのがこのショット。大人の漢にしか出せないよね、この感じ。

ワックスド・コットン・ジャケットと言えば最初にイメージするのは Barbour という人が多いと思います。実は私、あのデザインが好きじゃないんですよ。その点この Riders Jacket はメチャ好み!!
freenote_riders_tobacco_wear01

 

そして、こちらも。このヤサグレ感、堪りませんなぁ。
freenote_riders_tobacco_wear02

 

ほんでもってコッチの rough & rugged な雰囲気がサイコー!!
freenote_riders_tobacco_wear03

 

最後はまさしくライダース・ジャケット。

(こういう絵をみると何故か頭の中で『Born to Be Wild』が流れるのは私がオヤジだから)
freenote_riders_tobacco_ride_on_bike

 

 

実物がコチラ。うーん、"Tobacco" と名の付いたイイ感じの色味が写り出てませんな。。。照明(というか太陽光)の問題も大きいが、iPhoneカメラの調整機能を真剣に勉強しなければならないなと。すごくカッコ良いジャケットなのに。。。

freenote_riders_overview

 

背中はこんな感じ。一見フツーのGジャンぽいですが、よくよく見ると肩の周りが丸くラウンドしているのが見て取れる。
freenote_riders_back

 

その肩のクローズアップがコチラ。ライダース・ジャケットと謳っていることから判るように、バイクに乗って前傾姿勢になった時に肩にテンションが掛かってツッパらないようにエクスパンダブルなアクション・プリーツになってます。こういうディテールが好き。
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フロント・ボタンを開けると見える中のライニングも素敵。フラノ地っぽい起毛した手触り。この凝り様も好き。ライニングはシーズン毎に変えているらしく、これは古いタイプのモノということになりますね。
freenote_riders_neck

 

10oz のタバコ・ブラウン・カラーのワックスド・コットンと Freenote と刻印された渋い焦げ茶のメタル・ボタン。この組み合わせが実にシヴイ!! 主要な縫製はダブル・ステッチ(1/8インチだそうな)。そしてフロントのダブル・プリーツもカッコ良し!!
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袖口はシンプル。腹部のパッチポケットはハンド・ウォーム用かと。写真撮ってませんが、内ポケットが左胸に一つ。
freenote_riders_sleeve

 

レザー・パッチは明るい色味のスウェードっぽい起毛したもの。最新モデルの説明文によれば Redwing レザーだと書かれてます。これもそうなのかな?
freenote_riders_patch

 

そして最後はモチロンの made in USA !!
freenote_riders_tag

 

この冬はコレにジーンズと Redwing で決まりっ。押忍っ!!


chairmade : Raglan sleeve Denim Jacket (ラグラン Gジャン)

chairmade_raglan_denimjacket_front chairmade_raglan_denimjacket_back

 

instagram を見ていて偶々「発見」したのが、東海地区を拠点にヨーロッパ・ヴィンテージをベースにオリジナル・デザインの衣服をセミオーダー制作されている 《chairmade》 さん。

 

どちらかと言えば私はアメリカン・ヴィンテージ派ですが、13oz ジンバブエ・セルヴィッジ・デニム生地を使って製作されたウォッシュ済みのラグラン・スリーブ Gジャンを一眼見て「その手があったか!! (Eureka !! ってヤツですね)」と感心し、早速注文した次第。

 

instagram を見れば判りますが、chairmade さんは衣服だけでなく、レザー・ブーツやキャップ、メガネ、最近ではマスクなど幅広い服飾雑貨を制作されてます。その根底にあるのは、奇抜だったり斬新なモノではなく、シンプルなデザインで日頃から使うもので使い勝手が良いこと、使い込むことで自然に愛着が湧いてくるモノ、でしょうか。

また、作品を紹介するだけでなく、テキスタイルをはじめレザー・パッチやボタンリベット等の素材選定、試行錯誤するデザイニング、新たに購入したヴィンテージ・ミシン(?)、家内制手工業感が伝わってくる制作現場レポート、等々なかなかに興味深い情報を発信されてます。

 

で、このラグランGジャンを instagram で見つけたのは5月上旬、世間は(というか世界規模で)COVID-19による緊縮生活を強いられていた時で charimade さんもビジネス的に極めて厳しかった状況のようで、工場の稼働率を上げるため36着(2反ぶんなのだそうな)を破格値で提供する決意をされたもの。そして待つことおよそ一ヶ月半、6月中旬に届きました。

 

先に Rogue Territory 『Supply Jacket』や 3sixteen 『Ranch Jacket』 を紹介したように、最近はリジッドのハード・デニム・ジャケットばかり羽織っていたこともあり、ウォッシュ済みデニム・ジャケットを最初に手にした時の優しい手触りが新鮮だったことと、それ以上に初めて袖を通した時の着やすさ、その着心地にビックリ!! これはGジャンであってGジャンでなし。

 

13oz セルヴィッジ・デニムのハードネスとラグランの甘さのバランスが絶妙で、サイズが合えばおそらく男子でも女子でも着用できるデザイン。しかもデザインと言っても見た目だけの話ではなく、前から見るとシュッとしてるけど後ろは可動性が考慮されていて、意匠と機能が表裏一体となっているパターンが素晴らしい。

ご本人も仰られてますが、セルヴィッジ・デニムは大好きだけど、ヴィンテージ・レプリカを目指しているのではないとのこと。この立ち位置、この目線から生まれてきた作品ということですね。

 

いつもなら着こなしをググってみるのだけれど、さすがに全く見つからない(笑)。

ということで、ご本人様の instagram より着用画像を拝借いたしました(無断借用ゴメンナサイ)。

 

タートルにラグランGジャンの組み合わせがイイ感じ。自然体なんだけどカッコいい。

強いて言えば Type II (2nd) のような見た目ですが、ボックスシルエットでなくシェイプしているので見た目はシャープ。

chaiemade_raglan_denimjacket_overview

 

ナナメから。襟からラグラン・スリーブに掛けてキレイに流れていて美しい。そして実際に着てみても肩の取り廻しが絶好調!!

chaiemade_raglan_denimjacket_slant

 

センターバックにセルヴィッジがビィーンッと。これ見よがしなんだけどイヤラしくないという不思議。で、この後身頃のプリーツがさらに肩から腕に掛けての可動域を大きくしている所以。

chaiemade_raglan_denimjacket_back

 

また、制作過程も適宜アップされていて、到着するまでの時間も充分に楽しませて頂きました。

 

1. 生地入荷

 

2. 裁断終了

chairmade_raglan_1-生地入荷 chairmade_raglan_2-裁断終了

 

3. パッチ準備OK

 

4. 縫製中

chairmade_raglan_3-パッチ準備OK chairmade_raglan_4-縫製中

 

5. ボタンホールの玉縁処理

 

6. 縫製完了

chairmade_raglan_5-ボタンホール(玉縁)処理 chairmade_raglan_6-縫製終了

 

7. 糊落とし

 

8. 出荷待ち

chairmade_raglan_7-糊落とし chairmade_raglan_8-出荷待ち

 

 

実際に手元に届いたのがコチラ。ウォッシュ済みで早くもコナレ感があります。

細部を見るとフロント・プリーツと両サイドのパッチ・ポケットが Type II (2nd) っぽい意匠ではありますが、見ての通りラグラン・スリーブと下方ポケット位置によってGジャンというよりはデニム・ジャケットと言った方がシックリ来ますね。

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私のお気に入りがこの背中。真っ直ぐに走っているセルヴィッジが目を惹きます。よく見ると脇の下の裁断・縫製が立体的になっていて、腕の取り廻しがホント楽。サイド・アジャスターは無し。
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前身頃を開けてもセルヴィッジが。内ポケットはありません。まぁフロントの両ポケットが結構大きいのとフラップ&ボタンで荷コボレを防いでくれるので充分でしょう。
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これが 13oz ジンバブエ・コットンの質感です。写真ではブラック・デニムのようにも見えますが、普通のインディゴ色。ボタンはゴールドですが、少し深い色味があります。インスタの説明によれば、加熱することで変化するとのこと。ふぅーん、なるほど。
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袖口はやや細めでタイトですが、アームは少しユトリがあるので動きには支障なし。下でも説明してますが、袖丈を少し長くしてもらってます。
chaiemade_raglan_sleeve

 

レザー・パッチもイイ感じ。サイズ46と最小モデルですが、私は袖の長いのが好きなので3cm長くしてもらって、袖丈だけサイズ48と同じにしてもらいました。大手メーカーの既製品と異なりセミオーダーできるのも魅力の一つ。(オーダーは、最初は instagram のダイレクトメッセージでコンタクトし、詳細はeメールでやり取りしました)
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早くこれを着たい。秋が待ち遠しい。。


Fleurs de Bagne : The Falot Tweed Jacket

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instagram を見ていて気になったのが2012年フランスで設立された Fleurs de Bagne (カタカナ表記すると「フルール・ド・バーニュ」らしい)というブランド。

 

フランスの「ちょいワルおやじ」が着るようなアパレル・ブランドで、彼らのサイトによれば古い民生服やミリタリー製品にインスピレーションを得て、新しい素材と近代的なカットで再構築しているとのこと。

解説文によれば、裏社会(MILIEU)の歴史的事実、戦前のフランスの入れ墨の歴史、陸軍や海軍の歴史・物語などの研究に基づいているとのことで、どのモデル(衣服)にもストーリーがあるのだそうです。この何ともイキッた感じがステキ(笑)。

 

決してお安いブランドではないけど、アウトレット・コーナーに私好みのハーフコートのようなツイード・ジャケット『The Falot Tweed Jacket』があったのでエイッと購入してみました。550ユーロ(消費税込み)=日本円で65,000円程度のところ、30% Offかつ消費税掛からずで320ユーロ(38,000円)くらい。

送料無料とのことでしたが、FedEx で配達され、後日に FedEx から輸入許可通知書と共に2,600円(Consumption Tax/VAT=2,100円 + 特別取扱手数料=500円)の請求が来ました。

 

この "Falot" というモデルは彼らの自信作のようで、この Tweed Jacket (550ユーロ / 15ozツイード&ウールボア) 以外に、スタンダード・モデルの The "Falot" Jacket (399ユーロ / 13.5ozワックスド&コットン・ライナー), The Falot "Gold" (430ユーロ / 15ozワックスド&コットン・ライナー), The Falot Winter Wax Jacket(499ユーロ / 14ozワックスド&ウールボア) など素材を替えて様々な用途向けに製作してます(モデル名はフランス語でなく英語バージョンを記載)。

 

ではフランスのちょいワルおやじ達の着こなしを見てみましょうか。以下は Fleurs de Bagne の『The Falot Tweed Jacket』商品紹介のページから持ってきたもの。

 

洋服よりも首や手の甲にまでTatooのあるドスの効いたタフガイに目が行っちゃいますね。。。よくよく見るとピアスが凄い(親指が入りそう)!! 肉厚のツイード素材を使ったハーフコート丈のジャケット。シンプルだけどカッコ良いよねぇ。

falot-tweed-b

 

ライニングはボアになっていて、ジャケットというよりは防寒用のハーフコートですね。
falot-tweed-c

 

肘には幅広のワックスド・コットンを充てがったエルボー・パッチ。

襟にはチンストラップ、腹部のポケットはフラップ付き。
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こちらは彼らの 公式インスタグラム からのショット。

単なるオッサンでお洒落ではないけど、決してダサくならないのは不良ガイジンだからか。
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こっちのオッサンも決してカッコ良くはないけど、ラフな自然体でダサくないよね。
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で、実ブツがこちら。

本格ツイードと言えばイギリスやスコットランドのイメージですが、このジャケットはまさしくイギリスのファブリック・メーカー Marton Mills の100%ウール生地、おそらく Bb TWEED と呼ばれるもので四大産地の一つ Cheviot ツイード(ちなみにその他の有名な産地は Harris , Donegal , Shetland)。

falot_overview

 

ライニングのボアは150年以上の歴史を持つフランス老舗ファブリック・メーカー Jules Tournier & Fils、シャネルに生地を供給しているらしい。今時のボアはポリエステル、アクリルが主流ですが、これは100%羊毛で素材に妥協なし。

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falot_maker1

 

前合わせはボタン留めのように見えるけど、内側にジッパーがあって冷気を遮断しつつ表側の見た目はスマートなボタン・フラップとなってます。味のあるボタンはフランスのボタン・メーカー Corne & Corozo、ジッパーには「R」の刻印あり(メーカー不明、riri社なのかな?)。

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背中は、トレンチコートによく見られるアンブレラヨーク(ストームシールド)。肩から背中にかけて二重構造になったフラップで、嵐の際に水が衣服の中へ侵入しにくいように考案されたものでやや傾斜するように縫製されたフラップによって水がすべり落ちていくのだそうな。袖はラグランスリーブなのでやはりジャケットと言うよりはハーフコートですね。

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袖口の内側はしっかりとしたコットンリブになっていて袖口から冷気が入らないようになっているし、傷みやすい肘部分は大きめのワックスド・キャンバス生地によるエルボー・パッチでガッチリ補強、襟首内側はツイードのままだと肌触りが良くないのでモールスキン状のコットンを張ってます。見た目は男らしいタフなジャケットですが、ディテールはちゃんと考えられてます。流石やね。

falot_elbow

falot_neck

 

生産はおそらくフランスのファクトリー・メーカー Hervier Producutions で、元々はワークウェアを主体としたOEM生産を請け負っていたそうですが、近年は ANATOMICA などのデザイナー・ブランドの生産も担いつつオリジナル・レーベルでのコレクションも持っているそう(この内側の左右両方のメーカータグが貼っているところは袋状の内ポケットになっています)。

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つまり15ozの肉厚ウール・ツイードにピュア・ウール・ボアの内張りという贅沢な極寒地仕様を、クラシックかつオーセンティックで上品な素材を使いながら男汁プンプンのワークウェアのデザインに仕立てていて、その全てがフランス&ヨーロッパ生産というわけ。素敵だねぇ。

これからどんどん暖かくなるのでしばらく着る機会がありませんが、今年の冬はこれで決まり!!

 

最後にも一つ。Fluers de Bagne 掲載のサイズチャートが素敵すぎるのでここに紹介。

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UES : Baseball Cap - Denim (A Happy Day! , red)

ues_denimcap_ahappyday

 

久し振りにベーシックなベースボール・キャップ、UES の『Denim Cap - A Happy Day! (red, size L)』を購入。

 

大昔は帽子といえばベースボール・キャップばかり冠っていたけど、ふと気が付けばベースボール・キャップの方が少なくなってる。で、ここ2年くらい自分に再びデニム ・ムーヴメントが来ていることもあり、今回はデニム素材のベースボール・キャップを買おうと。

桃太郎ジーンズ , TCB jeans , Warehouse & Co. , FULLCOUNT などいくつかWebページを見てみたけど、ベーシックかつワッペン豊富な UES が良さげということでまずは UES に定め、じっくり好みのデザインのワッペンを選ぶことにした。

 

デニムの色落ちに定評のある(と聞いている) UES ですが、実は私はジーンズはもとより一つも持ってません。そのうちジーンズ『400series』が欲しいですね(私の好みで言えば『400ST』)。デニム ・キャップも同じデニム生地を使っているのでしょうか? だとすれば茶綿ジンバブエ・コットンのはずで、となると色落ちした時の明るいけど深みのあるインディゴ・ブルーのベースボール・キャップは絶対に素敵な筈。今からエイジングが楽しみです。

 

悩ましくも楽しいのがワッペン選びで、その種類は20種類以上。それにベースとなる生地にはデニムとヒッコリーがあり、ベースボール・キャップだけで50種以上!!のラインナップから一つを決めなければなりません(加えてワークキャップやハンチングもいくつかあり)。

最終的に決めたのは、濃いインディゴ・ブルーに赤いワッペンが鮮やかに映える、あえてド定番の『uesロゴ』ではない『A Happy Day! (red)』をチョイス、私の頭周り実測56.5cmなのでウォッシュ後56-58cm(ウォッシュ前58-60cm)の size L が丁度良いはず。

 

このインディゴ・ブルーに丸い赤ワッペンと白糸刺繍という色と形の組み合わせが私好み。

デニム生地は太番手のムラ感があり風合いの出る素材、ワッペンもベース生地/刺繍/周囲のロック処理等々コットン素材を使っているとのことなので、キャップ全体がキレイに色落ちしてゆくはず。

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ベースボール・キャップらしくブリム(ツバ)は長めですが、クラウンはそれほど深くなく目深に冠るというよりは浅めにかぶってタイトな着こなしになるかと。ツバ芯は2mm厚のカーブ形状の硬目のポリが入っていて形がキレイにキープされ、製品説明によればツバ芯をチェック生地でくるんでいて表生地が破れると内側からチェック柄が顔を出す「嬉しい仕掛け」があるそうな。

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ブリムの裏生地は赤色のカラーデニムを使用していてフロントの赤ワッペンとのカラーリングもバッチリ。『ues』のロゴはラバープリントでこれもエイジングによってカスレたり割れたりする手法を意図的に採用してますね。

ues_cap_brim

 

ベンチレーション用の菊穴(アイレット)周辺の鳩目(ハトメ)処理は美しい刺繍になっていてかなり手が込んでいます。製品説明によれば、SINGER社のビンテージ・ミシン "99W67” を使用しており今どきのコンピュータミシンには出せない味わい深い縫製が魅力なんだそうです。マニアック過ぎてよく判りません(笑)。

ues_cap_hole

 

左サイドの『UES MFG.CO.』のブランド・ネームも安価なプリントではなく、粗くてボリューム感のあるチェーンステッチ風の刺繍から成っていて、細部まで手抜かりのない丁寧な仕事です。

ues_cap_logo

 

おでこ(前頭部)やこめかみ(側頭部)が直接あたる内側のスベリ(ビン革)は厚手のコットン・ツイル・テープが貼られてます。これはレンガ色のようなUES別注色で量産品には見られない素朴な味わいだそうです。そして後頭部にはシャーリングゴムが入っていてフィット感があります(経年で伸びることはないのかな?)。

ues_cap_internal

 

たかがベースボール・キャップだけれども、作り手の情熱がハンパない!!

色々とブログを見ていると皆さんカッコイイ色落ちしているので私も早く仲間入りできるよう冠りまくります。押忍。


Floetry : Floetic

floetry - floetic

何故かフと思い出して久し振りに Floetry の1stアルバム『Floetic』(2002年)を聴く。ついでに音楽レビューも久し振り。

 

日本ではあまり馴染みのないアーティストと思います。というのもスタジオ・アルバム2枚(+ライブ・アルバム1枚)のみで解散してしまったイギリス出身の女性R&Bデュオ。

このアルバムはUSではゴールド・ディスクを獲得、2003年のグラミー賞では3部門(ベスト・コンテンポラリーR&Bアルバム、ベストR&Bソング、ベスト・アーバン/オルタナティブ・パフォーマンス)にノミネートされ注目を集めたものの、程なく二人の仲違いにより2006年にあえなく解散してしまったという話。2014年にリユニオンしライブを演り、アルバムもレコーディングしているらしいとの情報があったものの今のところリリースなし。15年越しの3rdアルバムを期待せずに待ちたいと思います。

 

ボーカル担当の Marsha Ambrosius ("the Songstress") はリバプール出身、MC担当の Natalie Stewart ("the Floacist") はドイツ生まれサウス・ロンドン出身。1999年にロンドンで Floetry を結成、2000年には渡米し、DJ Jazzy Jeff 率いる A Touch of Jazz production のメンツによるプロデュースにてリリースされたのがこの『Floetic』。二人ともイギリス出身ですがUKソウルの香りはほとんどなく、ネオ・フィリー・ソウルど真ん中のR&Bアルバム。

(ジャケットは、手前のGジャンを着ているのがMC担当 Natalie、奥の迫力のある姐さんがボーカル担当 Marsha。ジャケット裏面の彼女たちの幼少の頃をイメージした女の子達がカワイイ)

 

この二人が多くのフィリー勢と違って特徴的なのが「ボーカル + MC(ラップ/ポエトリー・リーディング)」というスタイル。いわゆる Hip-Hop ソウルではありますが、多くのアーティストがどちらかに主軸を置きつつ味付けとしてもう一方のスタイルを取り入れるという形態になってしまっているのに対し、この Floetry はボーカル・パートとMCパートが渾然一体と溶け込んでいて相互にスムーズでありながらも、時には Marsha の力強いボーカルがリードしたり時には Natallie の鋭いラップが切り拓いたりとこのスタイルであることの必然が感じられます。

 

とはいえお互いにそのスタイルの違いゆえに意見が衝突してしまうこともあったのでしょう、おそらく若さも手伝って僅か5年程度で喧嘩別れしまったというのがとても残念。今ではお互い40歳を越えていい大人になったので、復活することを期待していざレビュー。

 

『Big Ben』はタイトル通りロンドンのビッグベンを思わせる鐘の音で幕開け。時計の歯車を想起させる硬いシンセ・ベースとシンプルなビートに乗せてロンドン出身の二人が軽く挨拶とばかりに鋭いラップとボーカルを披露する2分弱のオープニング・ナンバー。タダ者でない感が早くも漂う。

 

『Floetic』は彼女達の1stシングル(US R&B チャート29位)でグラミー賞 Best R&B Song ノミネート・ナンバー(ちなみにこの時の受賞曲は Erykah Badu ft. Common の『Love Of My Life (An Ode To Hip Hop)』)。Jazzy な雰囲気にスムーズ & グルーヴィーな佳曲。Natalie のMCと Marsha のボーカルがほんと巧く溶け込んでます。スマッシュ・ヒットするのも肯けますな。ボーカル Marsha 作曲。

 

『Ms. Stress』は浮遊感のあるキーボードでメロウネスたっぷりのミディアム・チューン。これも素敵やね。プロデュースは Dre & Vidal の Vidal Davis で、彼らが手掛けたアーティストを調べてみると Mary J Blige , Jill Scott , Kindred the Family Soul , Musiq Soulchild ... などなど私のツボを押しまくる凄腕製作ユニット。

 

続く『Sunshine』もドリーミーなスロウ・チューン。Marsha の唄う力強くて美しいメロディに心惹かれ、終盤では Natalie の熱いポエトリー・リーディングに心揺さぶられます。マイ・フェイバリット!! プロデュースは Dre & Vidal の Andre Harris。この二人イイ仕事してる。

 

『Getting Late』はアルバムからの3rdシングルで7分近くにおよぶ尺長メロウ・バラード。甘く切なく気だるいトラックをベースに呟くようにポエトリー・リーディングする Natalie としんみりと唄い上げる Marsha。彼女達のスタイルの真骨頂ですね。リリックが3rdヴァースまでありストーリーがあるように思うので、じっくり歌詞を追ってみる必要がありそう。

 

『Fun』は少し強めのビートに寄ったグルーヴィーなアップチューン。Lauryn Hill が出てきそうな感じ。Natalie がここぞとばかりに力強いラップを聴かせます。カッコイイ!! といって Marsha の印象が薄いという訳でなく、ロングブレスと短く切って唄い上げる唱法を巧みに使い分けて盛り上げます。

 

『Mr. Messed Up』もパーカッシヴで思わず躰が揺れ動くリズミック・ナンバー。サンバのような祝祭的なリズムに乗って饒舌に語りかけるラップと繰り返し差し込まれる Oh la la のコーラスが印象的。中盤あたりでMCの二人がアツくなって来ると聴いているこちらも体温が上がります。中毒性高いねこれは。

 

一転して『Say Yes』はしっとりスウィート・スロウ。緩急を付けたトラック配置はさすがプロの仕事。ある意味ベタなソウル・バラードだけどもちろん素敵、アルバムからの2ndシングルで R&B チャート8位の最大ヒット・ナンバー。Remixバージョンがいくつかあるけど元の楽曲が良いので、例えばビートをガッツリ効かせても素敵なトラックになってます。

この曲も2004年グラミー賞 Best R&B Performance by a Duo or Group with Vocal にノミネートされるも Usher and Alicia Keys の『My Boo』に奪われる。

 

『Hello』はキック&スネアを効かせたスロウ。音数を少なくしてビート&ウワモノ・ストリングスと唄で聴かせるナンバー。同じスロウ・チューンでもトラックによってビートの出し方が違うのは Dre & Vidal の手腕によるところなのでしょう。流石です。

 

『Headache』もメロウ・グルーヴ。Natalie の感情を抑えたラップに Marsha が「I get a Headache」と唄い上げるちょっと不思議な曲。プロデュースを見ると Ivan Barias で、初期 Musiq Soulchild の立役者。今思えばもの凄い製作スタッフに支えられたアルバムだったということをようやく理解しました。。。

 

『Hey You』もとても綺麗なメロウ。Natalie の独白のようなポエトリー・リーディングに Marsha が優しく包み込むように唄う。二人の個性が活かされた素敵な楽曲。

 

『If I Was a Bird』は清々しくも美しいラブリーなミディアム。徐々に心が動かされるスケールの大きなアレンジが秀抜。プロデュースした Keith Pelzer も Jill Scott , Syleena Johnson , Musiq Soulchild etc にたずさわった人物ですね。

 

このアルバムで唯一メロウネスでなくビートと Natalie のラップでリードする『Opera』は異端の存在。ブヨブヨ唸るシンセ・ベースとループされるギター・リフをバックに Natalie が息つくことなく4分間に渡ってシャープなフロウを聴かせます。

 

ラストの『Subliminal』は Zhane のよう。シンプル&ダンサブルなビートに効果音のような鳴りモノだけで、Natalie のラップと Marsha の呟くように唄うボーカルで聴く者に擦り込んでくる正にサブリミナルな楽曲。ラストを飾るにはちょっと物足りないかな。

 

あとの2曲はCDボーナストラック。

『Butterflies (Demo Version)』はボーカルの Marsha とAndre Harris のペンによるもので、Michael Jackson のシングル曲として提供したもの。聴き比べれば判るけどアレンジが似ていて大きな違いはないので、どちらのボーカルが個人の好みに合うか、という話ですね。ちなみに私は Floetry 派。

 

『Now You're Gone (More Than I Can Feel)』は Sebastian Rogers という男性シンガー(私は存知ません)をフィーチャーしたマイナー・スロウ。悪い曲ではありませんが、Floetry らしさがあまり感じられないのが苦しいところ。

 

というワケで久し振りに聴きましたが、やはり良いアルバムですね。

惜しむらくは一聴必殺のキラー・ソングがないことですが、捨て曲なし、ネオ・フィリー系の得意とするミディアム&スロウを中心に時折アップ・チューンを配置した秀作。派手さはないけど是非チェックしてみてください。


Merz b. Schwanen : 215 (Crew neck T-shirt, Ink Blue)

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続いて Merz b. Schwanen 第三弾にして最終話、クルーネックTシャツ『215 (Crew neck T-shirt, ink blue, size 4|S)』を紹介。25% off と送料無料に釣られて沢山買っちゃったんですよね。。。お買い得のはずが結局はそれなりの出費になってしまう物欲のオソロシさ。

 

#382 スウェット・パーカー、#206 ヘンリーネック ・ロンT の紹介ではあえて説明しませんでしたが、Merz b. には "Good Originals" と "Good Basics" の大きく2系統の製品ラインがあります。従来のヴィンテージ・クローズを再現したラインを "Good Originals" 、近年新たに追加されたよりシンプル&ベーシックなものを "Good Basics" と呼びます。

 

調べてみると次のような背景があったようです。

 

以前にも書いた通り Merz b. の製品は旧式の吊り編み機を使用してドイツにて生産しています。それ故にそもそも生産が遅い(生産効率が低い)ということに加え、生産時における機器トラブルの頻度が高く、結果として生産量の減少(生産目標数の未達)や納期遅延が起きていたようです。

(セレクトショップのブログを見ていても、納期不安定、一部未入荷、などとつぶやかれています)

 

この課題を根本的に解決することは困難ですが、別のアプローチ、すなわち新たな工場をポルトガルに新設し、よりスタンダードなベーシック・モデルをそこで生産し "Good Basics" と呼ぶことにしたようです(あわせて旧来の生産モデルを "Good Originals" との名称に)。

また、今までの "Good Originals" はボックス・ケースに収めらていましたが、"Good Basics" では省略されコストダウンも徹底されているとのことです。

 

ベースとなる生地素材は同じようですが、デザインやシルエットは異なるらしいです。生産機械が異なるのでもちろん編み方も変わる筈で、"Good Basics" はより一層のデイリーユースを意図した普及版と考えるのが良さそうです。

品番も意図的に判別できるようにアサインされているようで、"Good Originals" は原則的に3桁の数字で表現される(ときおり識別目的のアルファベットが付記される)のに対して、"Good Basics" はアルファベットで始まります。

 

 

てな訳で前置きが長くなりましたが、最後にお見せするのは "Good Originals" のクルーネックTシャツ #215 です。もちろんご覧の通りボックス・ケース入りです。

購入価格は、69ユーロ (日本円 8,300円程度、税込み) のところ 5,300円程度(25% off & 消費税無し)でした。

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いたってフツーのクルーネックTシャツ。ポケットもありません(ちなみに胸ポケット付きは #215P です)。コットン100%、双糸 220grams (=7.8oz) #206 ヘンリーネック同様に細身のジャスト・フィット・シルエットに着丈やや長めの作り。
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躰に馴染むようにフィットする格別の気持ち良さも #206 同様。とは言えボディ・ライン見えまるなので、単体のトップスとして着用するには体を鍛えておいた方がカッコ良いですね。
merzb_215_back

 

クルーネックは開き過ぎす深過ぎずのやや詰まった感の綺麗なU字ライン。
merzb_215_neck

 

サイドは #382 , #206 と同じくシームレスの丸胴、かつ脇下の三角ガゼットも。ロングスリーブならまだしもショート・スリーブでも手抜かりなし。この #215 の袖口はリブ編みではありませんが、リブ・タイプのモデルもあります。
merzb_215_side

 

お馴染みの Made in Germany。これが "Good Basics" だと変わるのですね。
merzb_215_hem

 

普通のTシャツはモデルが沢山あり過ぎて、どれを買ってよいか全く判りません。簡易比較も挫折しました。。。これこそ誰かモデル選定ポイントを書いてくれませんかね。

なので私は "Always Back in Stock " の定番モデルであり、価格帯がミドルクラスのもの、すなわち標準モデルであると思われるものをチョイスしました。カラーは ink blue ですが、これに似た navy があります。両方を持っている訳ではないのであくまでWebサイトでの写真の印象ですが、ink blue の方が若干明るめのキレイなネイビーのように思えたのでコレにしました。

 

最後に3箱ぶんのケース・ショットを載せときます。これといった使い途がないのですが、捨てられません。。

merzb_box

 

2020/04/12追記

私の気持ちが届いたのたか、Merz b. 公式サイトに What's the difference  between... との記事が掲載されました!!  全てのモデルが網羅されている訳ではありませんが、それでも大変参考になります。

肉厚フェチの私には、weight of material = sturdy(頑丈) と書かれた #215 を選んだのは大正解でした!!

 

merzb_t-shirts_comparison


Merz b. Schwanen : 206 (Henley/Button Facing, white)

merzb_206_white

 

続いて Merz b. Schwanen のヘンリーネックの長袖Tシャツ『206 (Henley/Button Facing, white, size 4|S)』を紹介(ヘンリーネックを別名ボタン・フェイシングとも呼ぶそうです)。

先に紹介した #382 スウェット・パーカーと一緒に購入したもので、もともと Merz b. はアンダーウェア・メーカーとしてスタートした訳で、この #206 ヘンリーネックが Merz b. 本来のプロダクト・ラインでしょうか。

 

Merz b. 本家のWebページを見ると "Always Back in Stock" との記載カテゴリーがあります。日本でいわゆる "定番" と呼ばれるもので、当該カテゴリーの衣服は常に生産ラインにあり在庫は定期的に補充されるそうなのですが、この #206 は正に定番モデルの一つ。

 

オーガニック・コットン 100%、双糸 220grams (=7.8oz)、サイドシームの無い丸胴(チューブ・ボディ)、3つのシェル・ボタン、袖口は平編みで編み込まれたリブ仕様、そして生産工程では一切ケミカルな加工を施さず、というアンダーウェアとしてはおそらく最上位クラスのオーセンティックな逸品。決して「高級ブランド品」ではありませんが、「高品質な一品」であることは間違いないでしょう。

 

高級品ではないと言いつつも、旧式の吊り編み機を使用し手の込んだ製造工程を経るために値段は 89ユーロ (日本円 11,000円弱、税込み)と決して安いものではありませんが、今回は私個人の値頃感ギリギリ上限の 6,800円 程度(Cultizm クリスマスセール 25% off かつEU圏外なので消費税掛からず)で購入できました。

 

ヘンリーネックは下着感が強いので単独のトップスとして使うのは難しい(胸板の厚い外国の人はカッコ良いのですが、華奢な日本人だと貧相に見える)ですが、肉厚 7.8oz で躰に馴染んでフィットする着心地はサイコー。そしてこれがネルシャツの下、Gジャンやワークジャケットの下などに着て胸元にボタンが見えると、不思議と無地の白Tよりカッコ良いのですよねー。

 

 

#382 同様、"Good Originals ライン" である #206 もボックス・ケースに収められて出荷。イイモノを手に入れた感が嬉しいね。実際身に付けるとその良さを実感・体感します。正直なところ #382 よりもこちらの方が感心度合いが高いです。

merzb_206_box

 

アンダーウェアらしくやや長めの着丈。ケミカル加工のないオーガニック・コットンのためでしょう、製品説明に初回の洗濯で最大2cm縮むとあります。
merzb_206_overview

 

襟ぐりは浅からず深からず。見頃もアンダーウェアらしく躰に馴染むジャスト・フィットですが、ピチピチ過ぎないホールド感と、アメリカのゴワッとしたオープンエンド糸とは違うシットリしなやかな生地感とが相まって大変着心地良いです。
merzb_206_neck

 

ボタンの開閉部分はしっかりと布帛で補強されていてヨレにくいようになっています。シェルボタンですが、製品説明には real mother of pearl とあるので白蝶貝と思われるのですが、真っ白でなくナチュラルな色味がヴィンテージっぽいですね(高瀬貝なのかな)。
merzb_206_button

 

最大の特徴はこのカフの二段リブ編み。10cm くらいあります。ロンTというよりはまるでニットです。これで袖口がもたつかず、アンダーウェアとして素晴らしいフィッティングです。
merzb_206_cuff

 

最後は Made in Germany の証です(裾の洗濯表示タグを反転してお見せしてます)。
merzb_206_hem

 

Merz b. のWebサイトを見ると一見似たようなヘンリーネック ・モデルが沢山ありますがその違いがよく判りません。。。調べた限りで簡単にその差異を書いときます(書き順は、同タイプの #ショート・スリーブ / #ロング・スリーブ の意味)。

 

#103 / #102 : 上位モデル。コットン67% + ビスコース33%, 130grams(=4.6oz)

#207 / #206 : 標準モデル。コットン100%, 220grams(=7.8oz)

#2H07 / #2H06 : リネン混モデル 。コットン70% + 麻30%, 220grams(=7.8oz)

#2M07 / (無し) : ボーダー柄モデル(ロング・スリーブは無し)。コットン100%, (oz不明)

#507/ #506 : 起毛モデル。コットン100%, 220grams(=7.8oz)

 

上位モデルはビスコースを混ぜ合わせていて、薄手ですが最も高額。おそらくシルキー(光沢があって艶やか)で肌触りがテロテロなはず(ビスコースって女性のブラウスやワンピースなど品の良いフェミニンな衣服や高級下着に使用されているイメージです)。

 

リネン混モデルは新しいファブリックとのことで、綿100%よりも耐久性に優れていると思われます。ボーダー柄は製品説明では Striped とありますが、縦縞でなく横縞なのでボーダーと記述。起毛モデルは、製品説明によれば肌に触れる内側を起毛しており柔らかく暖かいそうです。

 

気になる形や大きさ(フィッティング・サイズ感)の違いですが説明文では判りませぬ。誰かまとめてくれないかなぁ。

 

 


Merz b. Schwanen : 382 (Hooded Sweatshirt, grey melange)

merzb_382

 

3〜4年くらい前にその存在を初めて知りつつもナカナカ手が出なかったドイツの老舗カットソー・ブランド Merz b. Schwanen をついに買いました!!

 

国内複数のセレクトショップで取り扱ってはいるもののいずれもドイツ本国よりも値段は高めだし(日本の国内総代理店の存在?)、ドイツ本国公式Webサイトで購入しようとすると送料が 55.5ユーロ (日本円で7,000円弱)も掛かるのでためらっていたのですが、ドイツ国内ミュンスターを拠点とするメンズ・セクレクトショップ Cultizm でクリスマス・セールによる 25% off かつ 国際送料無料 とのことだったので思い切って買っちゃいました。

(169ユーロ=日本円で21,000円程度(税込み)が、13,000円を切る値段で買えました。25%以上安く見えるのは、EU圏外なので消費税が掛からないためです)

 

ちなみに Merz b. Schwanen のブランド・ヒストリーを見てみると、ドイツ南西部の Schwaben で1911年 Balthasar Merz によって着心地の良いアンダーウェアを作ることから創業したのがこのブランド始まり。手編みの機械による柔らかくて丈夫なコットン100%のアンダーウェアは人々に親しまれたが、時代が進み安価で丈夫な化繊が大量生産されるようになることで幕を閉じてしまう。

2010年 今のデイレクターであり再興の立役者である Peter Plotnicki がフリーマーケットでヴィンテージの Merz b. Schwanen を「発見」しその素晴らしさに感銘を覚え、創業ファミリーと連絡を取って名前を使う許可を得て、当時の資料やアーカイブをもとにして生産、パターンを起こして2011年に Merz b. を復活させた。とのことです。

 

ここで紹介するのは Merz b. Schwanen のスウェット・パーカー『382 (Hooded Sweatshirt, grey melange, size 4|S)』。(今いま本家Webサイトを見るとこの #382 が見当たらないので廃版になってしまったのでしょうか)

 

ナチュラル・オーガニック・コットン100%の三子糸(英語表記 3-thread)を使って旧式の吊り編み機で製造しているとのこと。Peter さんのインタビュー記事によれば Merz b. で使う吊り編み機は日本やアメリカと異なり針のピッチが細かく、細い糸で編み上げるので、アメカジ系の分厚いスウェットと異なり柔らかくてヨーロッパならではの風合いになるのだそうです。

その一方で、単糸・双糸でなく三子糸を使うことで、着込んで何度洗っても型崩れが起きにくい耐久性があるというのが素晴らしいですね。

 

生地の厚み(oz)が判りませんが、フードの無いスウェット #306 と同じだとすれば、340grams (=12oz) と言うことになり(もう一つ別のモデル #3S48 というのがあり、これだと 420grams (=14.8oz))、スウェットとしてはミディアム・ウェイトに位置付けられるものと思います。

 

上述のインタビューで語られていますが、アメリカのヘヴィーオンスなスウェットはアスレチックウェアとしてハードに着られることを念頭に作られているが、Merz b. はあくまでベーシックウェアを目指しており、日常生活で気軽に着てもらうことを考えている。のだそうです。ヘヴィーウェイト・フェチの私としては、アウターというよりは、先の 3sixteen Ranch Jacket の下にレイヤリングするつもりです。

 

手元に届いたのがコチラ。Merz b .の "Good Originals ライン" のカットソーは1枚1枚が紙のボックス・ケースに収められて出荷されます。ケース自体は手の込んだものではありませんが、職人のプライドと情熱がパッケージされているようで、iPhone を買って最初に箱蓋を開ける時と同様にワクワクする感じがタマリません。。。

merzb_382_box

 

これがそのスウェット・パーカー。オーセンティックな生産プロセスを通じてそこはかとなく漂う気品。私個人の思い込みがそう見えているのだとは思いますが、共感していただける人もきっといるはず。
merzb_382_shot

 

全くもって普通なのですが、タイトでもルーズでもないスタンダードなサイジング。着丈、袖丈、アームホール全てにおいてフツーのバランスで「究極のベーシック」と言えます。
merzb_382_overview

 

後ろ姿も何のギミックもなし。この普遍的かつ着心地の良い作りが、トレンドに左右されずヘタレるまで着用できる由縁なのでしょう。
merzb_382_back

 

写真では判りにくいですが、柔らかくしなやかなグレーの杢感は大変キモチイイです。フロントのVガゼットがヴィンテージ然としていますね。
merzb_382_neck

 

カンガルー・ポケットとリブ。袖口と裾のリブは長めでこれがフィット感につながっています。
merzb_382_pocket

 

もう一つ手の込んだ製作と判るのが脇下の三角パッチで、腕の可動を考慮したデザイン。サイドはシームの無い丸胴です(箱に入っていたので折り目が付いちゃってますが)。
merzb_382_side

 

最後に裾の末端処理と Made in Germany の証を。質実剛健ですね。
merzb_382_hem

 

スウェット・パーカーってそれこそ星の数ほど種類があり、簡単に買えるようでいてお気に入りに巡り逢えることってそうそう無いと思いますが、この Merz b. #382 はマイ・フェイバリット・ワードローブになりそうな予感。その評価はもう少し着込んでからですが。


3sixteen : Ranch Jacket (Shadow Selvedge)

3six_ranch_jacket

 

2019年初に購入した Rogue Territory の Supply Jacket (15oz Indigo) が超絶お気に入り。シンプルでミニマルなデザインと 15.25 oz のヘヴィーネスが無骨でオトコクサくてカッコヨイのですよ。夏の間はさすがに着ることが出来ませんでしたが、秋口からまた着始めて、さらに肌寒くなってその下に Reigning Champ の Full Zip Hoodie (Black | Lightweight Terry) を着てそりゃもう大満足。

 

ところが物欲とは恐ろしいもの。Supply Jacket を買うときに候補の一つとして迷った 3sixteen の 『Ranch Jacket (Shadow Selvedge)』 が結局どうしても欲しくて欲しくて辛抱タマラン状態だったのですが、運良くサイズ S のみ売れ残っていて、セールによる値下げ かつ ブラック・フライデーによる 10% off も効いて $265 --- > $220 ---> $198 となったのでポチってしまいました。神様、ありがとう。

 

この Ranch Jacket、製品説明にあるようにデザインソースは Wrangler/Maverick のジャケットだそうで、確かに両サイドの斜めハンド・ウォーマー・ポケットが Maverick の意匠を倣っていますね。着丈はいわゆる普通のGジャンよりも長めで、カバーオールやワークジャケットくらいでしょうか。

 

この Ranch Jacket を選んだのは LEVI'S 系統でないこのデザインが好きだということと、もう一つの狙いは Shadow Selvedge で、先に紹介した Benzak の B-01 double indigo と同じくディープ・インディゴの生地。というか最初に知ったのはこの 3sixteen の方で、後から Benzak でも同種のデニム生地をあつかったジーンズがあることを知って購入したというのがことの経緯です。

 

Benzak double indigo はイタリアの Candiani 社の 14oz 生地でしたが、この 3sixteen shadow selvedge は日本・岡山が世界に誇るデニム・テキスタイル・メーカー クロキ 社 の14.5oz。説明文によれば 3sixteen が クロキ に特注して製作したカスタム生地とのことで、タテ糸にインディゴ / ヨコ糸に黒い糸を使っていて、未着用(エイジング前)では一見ブラック・ジーンズのよう。Benzak 同様に「着用するとコントラストの強いブルーに褪色します」とあります。

 

Shadow Selvedge とのネーミングも絶妙で 3sixteen のフラッグシップと位置付けられていて、これ以外に Type 3 のジャケット(いわゆる 3rd Gジャン)やジーンズでも多用されています。B-01 の記事で書いたスリム・テーバード・モデル『ST-120x』やナロー・テーバード・モデル『NT-120x』が正にそうで、どうやら『120x』というのがこの生地を表しているものと思われます。その他にキバタ・バージョン(でも、すすぎはされているらしい)の 120xk や ヘヴィーウェイト(17oz)の 121x、ライトウェイト(12oz)の 122x などがあります。

 

ということで Ranch Jacket (Shadow Selvedge) + B-01 slim (Double Indigo) でディープ・インディゴのデニム・セットアップの出来上がり!! よくよく見れば生地は違うし、おそらく色落ちの仕方も違って来るはずで、あえて上下お揃いでないところに味がある(はず)。

 

着こなしを探してみました。どーも同じような絵ばかりなので3つほどで。

私の大好きなデニム on デニム on デニム!! カッコイイ!! 実際にやってみると判るけどサイジングが結構難しいんだよねコレは。ブーツは Redwing 875。

3six_ranch_jacket01

 

おそらく同じ人だと思うけど、こちらはシンプルだけれども素敵なたたずまい。ベルトと Redwing ブーツの色味が同じというのが良いね。これならマネできそう。
3six_ranch_jacket02

 

bleu de chauffe のメッセンジャーバッグ(おそらく Postman Bag Éclair M だと思います)とのショット。この人はジーンズも ST-120x で、ブーツは Chippewa。
3six_ranch_jacket04

 

 

はい、手元に届いたのがコチラ。うーん、これではブラック・デニム・ジャケットにしか見えませんね。。。

(そろそろデジカメの撮り方を勉強し始めないといけないなぁと感じています)

ルックスはご覧の通り Maverick を倣ったもので、やや着丈の長いデニム・ジャケット。シンプルでカッコ良し。

3sixteen_ranchjacket_overview

 

3sixteen の Type 3 ジャケットでは "Crossed back york" と呼ぶ交差したヨークが特徴的ですが、この Ranch Jacket はフツーのGジャン然としたストレート・ヨーク。ただしアジャスタブル・タブは無し。
3sixteen_ranchjacket_back

 

襟元と胸のポケット。Maverick は両サイドにポケットがあるものが多いように思いますが、これは左胸だけのシングル・チェスト・ポケット。フラップとボタンの意匠は同じですね。よく見ると前立て部分にジグザグのステッチがあるのが判りますでしょうか。
3sixteen_ranchjacket_front

 

前立てのジグザグ・ステッチはこちらの方が判りやすいですかね。デザインと補強の二つの意味があります。フロントのボタンは "3sixteen NYC" と刻印されたガンメタルのシャンク・ボタン。これがメチャカッコ良いのですよ。
3sixteen_ranchjacket_button

 

ジャケットの裾にはチョコレート色のレザー・パッチ。製品説明によればこのレザーはポートランドに拠を置くレザー・ファクトリー Tanner Goods 製だそう(Tanner Goods の財布とベルトが欲しい)。で、この内側の白い布部分が内ポケットになってます。
3sixteen_ranchjacket_open

 

レザー・パッチはこんな感じ。3sixteen の刻印のみのシンプルなデザイン。経年により味のある深い色艶が出てくる筈。ここも手抜かり無し。
3sixteen_ranchjacket_leatherpatch

 

袖丈は長めでなくジャスト。珍しいかも。アームはそれほど細い訳ではないので窮屈な感じはありませんが、袖口は結構小さめでタイトな作りになっています。カフも同じガンメタル・シャンク・ボタン。
3sixteen_ranchjacket_cuff

 

ジャケットの裾のクローズアップ。14.5 oz の生地感判りますでしょうか。丁寧な縫製で綺麗です。
3sixteen_ranchjacket_hem

 

胴囲のポケットは Maverick から引用した斜めウェルト・ポケット。この口布(縁飾り)もイイ仕事だと思います。
3sixteen_ranchjacket_pocket

 

そして最後に。敢えて言うまでもありませんが、Made in USA なり。
3sixteen_ranchjacket_tag

 

想像した通りの素敵なデニム ・ジャケット。リジッドで固いと言えば固いけど、Rogue Territory の Supply Jacket よりはキモチ柔らかくて、サイズは半回り大きい感じ(袖だけがちょっと短い)。いずれにせよジャケットはジーンズ以上にエイジングが進みにくいので、Supply Jacket とあわせてしばらくデニム ・ジャケットは買えませんね。

 

自分へのメモとしてサイズ比較を載せときます(単位 : インチ(inch)表記)。

 Rogue Territory 

Supply Jacket

3sixteen

 Ranch Jacket 

 fabric oz  15.25 14.5
 size XS S
 chest 18.5 19.5
 length 24 26
 sleeve 24.5 22.5
 shoulder  16 16.5

 


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